
「鍼灸で痩せられますか?」
美容鍼や体質改善の施術をしていると、こんな質問をいただくことがあります。
結論から言うと、鍼をしただけで脂肪がすっきりなくなり、どんどん体重が落ちていく……というような「痩せ」を鍼灸だけで実現することはできません。
では、鍼灸はダイエットに何もできないのでしょうか?
実は、東洋医学には「太る・痩せる」を考えるうえで、とても興味深い考え方があります。
東洋医学では、身体を「気・血・津液」で考える
東洋医学では、人間の身体は「気・血・津液(しんえき)」というものがバランスを保ちながら成り立っていると考えます。
「気」は生命活動を支えるエネルギー。
「血」は身体のすみずみに栄養を届けるもの。
そして「津液」は、血液以外の身体に必要な水分を指します。
これらは、どれも私たちが生きていくために必要なものです。
しかし、必要なものだからといって、多ければ多いほど良いわけではありませんし、不足したり、巡りが悪くなったり、身体の中で偏ってしまったりすることでも、不調につながると考えます。
必要なものと余分なもの
東洋医学では、「気・血・津液」は、身体が必要とする範囲の中で保たれていると考えます。
では、身体の中で必要以上になったもの、つまり余った分はどうなるのでしょうか?
ここでポイントになるのが、「余分なものをどう処理するか」という考え方です。
現代医学と東洋医学の概念を完全に同じものとして扱うことはできませんが、東洋医学では、身体にとって必要のないものが蓄積することを「痰湿(たんしつ)…体内の水(湿)と老廃物(痰)が停滞している状態」などの考え方で捉えることがあります。
特に「津液」の巡りがうまくいかなくなると、身体に余分な水分が溜まり、むくみや重だるさにつながると考えます。
「朝はそうでもないのに夕方になると脚がパンパン」
「身体が重い」
「食べる量は変わっていないのに、なんとなくスッキリしない」
そんな場合には、単純に「太った」と考えるだけではなく、身体の水分代謝や巡りに目を向けてみることも大切です。
むくみが取れると「スッキリした」と感じる理由
例えば、身体に余分な水分が溜まっている場合。
鍼灸では、身体の状態を見ながら経穴(ツボ)や経絡を使って、巡りや排出をサポートしていきます。
すると、徐々にむくみが軽減され、
「脚が軽くなった」
「お腹まわりがスッキリした」
「身体が軽い!」
と感じることがあります。
ですが、施術後に見た目や感覚に変化があったとしても、それを「=痩せた」と考えることはできません。
鍼灸が得意なのは、脂肪などを直接なくすことではなく、身体が本来持っている「整える力」をサポートすることなのです。
冷えや巡りも「痩せにくさ」のひとつ
もうひとつ、鍼灸で大切にしているのが「冷え」です。
冷えている身体は、血流が悪くなったり、身体を動かすことがおっくうになったり、むくみやすくなったりすることがあります。
東洋医学では、冷えや身体の巡りの悪さを、その人の「体質」のひとつとして捉えることがあります。
そこで、身体を温めるお灸や鍼、全身の状態に合わせた経穴への刺激などを組み合わせ、冷えや巡りの改善を目指していきます。
「冷えているから鍼をすれば基礎代謝が上がって痩せる」という単純な話ではありません。
食事、運動、睡眠などの生活習慣ももちろん大切。
そのうえで、身体の冷えやむくみ、胃腸の働き、疲れやすさなど、「痩せにくさにつながっている身体の状態」を整えていく。
これが鍼灸がダイエットに対してできることだと考えています。
鍼灸は「痩せさせる」のではなく「痩せやすい身体をつくる」
同じように食事や運動を頑張っているのに、なかなか結果が出ない。
むくみやすい、冷えやすい、疲れやすい、便秘がち、睡眠が浅いなど。
そんな状態なら、まずは「なぜ痩せにくい身体になっているのか」を考えてみることも大切です。
身体の巡りを整え、むくみや冷えなどの不調をケアしながら、食事や運動などのダイエットを続けやすい身体づくりをサポートする。
それが、鍼灸でできる「ダイエット」の形です。
まずはご自身の身体の状態を知ることから。
鍼灸で身体を整えながら、無理なく続けられる「痩せやすい身体づくり」を一緒に考えていきましょう。
美容鍼灸サロン カラダキュアの詳しいご案内はこちらからどうぞ




