鍼治療は何故効くのか ~痛みが消える理由~

2021.02.12

 

このブログを読んでくださっているほとんどの方が、鍼治療を受けたことのある方、または受けようとしている方ではないでしょうか。

みなさん鍼がなぜ効果があるのか、なんとなく答えられると思います。

 

ただ、今知っているそれらは、まだ鍼の効果の一部分に過ぎないかもしれません。

どのような事が身体で起こり、変化をもたらすのか、知っているのと知らないのでは、治療の満足感も変わってくると思いますので、ぜひ読んでみてください。

 

「痛み」とは

 

まず初めに、痛みについてお話していきます。

人間は、「痛い!」という感覚とともに辛い、苦しいといった感情も併せて持っています。

これは、人だけが持っている現象と言われています。

 

国際疼痛学会は痛みを「組織損傷が実際に起こった時、あるいは起こりそうな時に付随する不快な感覚および情動体験、あるいはそれに似た不快な感覚および情動体験」と定義しています。

簡単に言いますと、「実際にケガをした時、ケガをしそうな時に感じる嫌な気持ち、それに似た嫌な感覚や気持ち」が痛みということになります。

つまり、実際にケガ(組織の損傷)をしていなくても、どこかに原因がわからない不快感があるモノも痛みとして定義されています。

 

治療に携わる人間であれば知っていることですが、患者さん含め多くの方が理解するべき部分でもあると思います。

 

痛みの種類

 

次に、痛みにも種類があります。これは発生した原因によって3つに分けられます。

 

侵害受容性疼痛

3つの中で一番難しい名前ですが、一番簡単な分類です。

痛みの殆どがこの侵害受容器性疼痛であり、みなさんがパッと思い浮かべるものだと思います。

例えば、皮膚をつねった時なんかがそうです。

 

侵害受容器とは、痛みを受け取って神経や脳へ伝える感覚器官で、殆どが皮膚と内臓に存在しています。

内臓で起こる組織の損傷、例に挙げると、がんなどの腫瘍が大きくなる時の痛みもこの分類となります。

 

神経障害性疼痛

末梢神経・中枢神経(脳と脊髄)の損傷や圧迫、機能障害によって起こる痛みです。

これは侵害受容器とは関係のない痛みで、末梢神経から中枢神経までの経路に障害があると起こります。

 

締めつけ、焼きつけるような持続的な痛みと、途切れ途切れ・発作的な強い痛みの両方を伴います。

知覚鈍麻・痛覚過敏・感覚異常などの現象がみられることが特徴で、治療も長期に渡って行われることが多いです。

帯状疱疹で現れる痛みがこの分類となります。

 

心因性疼痛

身体に損傷は無いが、心理社会的因子によって痛みが引き起こされている状態です。

生活の中でのストレスや、職場、家庭環境など様々な要因が複雑に絡み合って起こると言われています。

 

そのなかでも、身体に損傷や病気は無いが痛みがある場合と、軽度の損傷や病気はあるがそれだけでは説明のつかない痛み痛みがある場合があります。

最近では、この心因性疼痛の原因が中枢神経系にあるのではないか、と言われはじめ「中枢機能障害性疼痛」と呼ばれるように変化してきました。

 

ただ「痛い」と表現しても、上記のように全く違った原因が考えられるのです。

これらを問診で的確に判断し、私たちは治療に移っていきます。

そして、より痛みを緩和できる適切な施術を選ぶためにも問診には真摯にお答えいただけますと幸いです。

 

鍼治療でなぜ痛みが緩和されるのか

 

大きく3つに分けて説明していきます。

 

①脳内物質による鎮痛効果

鍼刺激を与えることで、脳内から内因性鎮痛物質(モルヒネ様物質)が分泌され痛みが和らぐとされています。

モルヒネと聞くと麻酔のイメージがあるので、似たような物質が分泌されることで痛みが抑制されるというのは想像がつきやすいと思います。

 

②神経の通り道による鎮痛効果

「下行性痛覚抑制系」と呼ばれているメカニズムです。

とても簡単に説明しますと、痛みを感じるまでに順番があります。

【皮膚からの刺激→脊髄→脳→痛い!】といった流れです。

 

この脊髄(後角)から脳(大脳辺縁系)に伝わるまでに痛みを抑制する機構が下行性痛覚抑制系です。

これらは、鍼を打った時に出る内因性オピオイドという物質で賦活化され痛みを抑えるとされています。

 

③神経の繊維の太さの違いによる鎮痛効果

「ゲートコントロール説」と呼ばれているメカニズムです。

触覚と痛覚刺激が脳に伝達される時に、触覚で使用される繊維の方が優位に伝わります。

 

今までに、痛い部分を手でさすると楽になったことはありませんか?

その時と同じことが起きていると思っていただけると分かりやすいと思います。

 

では、脊髄と同じレベルに刺激を加えることでこの鎮痛機構を賦活化させ痛みを抑えるとされています。

 

その他の鍼治療の効果

 

鍼には痛みを鎮める「鎮痛効果」とは別に、より早く身体を治すための作用があります。

これらをすべて複合させ症状に合わせて使い分けることで、身体を健康な状態へと導いて行くのです。

 

①調整作用

組織や器官に一定の刺激を与え、機能を調整する作用

<興奮作用>

知覚の鈍麻、消失または麻痺のような神経機能の低下、内臓器官の機能低下に対して興奮させる作用

<鎮静作用>

疼痛などの機能が異常に興奮しているものに対して鎮静させる作用

 

②誘導作用

鍼灸施術によって血管、血流に影響を与え、血液量を調整する作用

<患部誘導法>

血行障害に対して、痛み・傷のある部分に直接施術をすることで、他の健康な部位から血液を誘導する方法

<健部誘導法>

充血など血液が一部分に滞っている時に、痛み・傷のない部分に施術をすることで血液量を調整する方法

 

③防衛作用

鍼施術により、細胞にキズをつけることで白血球や貧食細胞を増やし治癒機能が亢進することによりバリア機能を高める作用

 

④免疫作用

鍼施術によって血中の免疫細胞を活性化させることにより免疫機能を高める作用

 

⑤消炎作用

施術によって増殖した白血球と、血流が改善することによる吸収の促進によって防衛能力を高める作用

 

⑥転調作用

自律神経系に働きかけ、アレルギーなどの体質改善によって身体を強くする作用

 

⑦反射作用

鍼、お灸による施術で痛みを与えることで、組織や臓器の機能を高める・または抑制する作用

 

このように鍼(灸)には、さまざまな作用があります。

 

少しマニアックな内容になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

少しでもメカニズムを知ることで、いつも受けている、または受けようと思っている鍼灸の価値が高まったような気がしませんか?

 

今回は主に、西洋医学的な観点からの鍼灸の効果を解説させていただきました。

また、今回説明した効果に東洋医学的要素が加わることで鍼灸の真価が発揮されます。

興味を持った方はぜひ、カラダキュアかお近くの鍼灸院へ行ってみてください。

 

 

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