前回の前編では、角質層の主な役割と、一般的に基礎化粧品のどんな成分も角質層までしか届かないというお話をしました。
角質層を含む表皮層の働きはバリア機能、異物の侵入を防ぐことであるからですね。
角質層と基礎化粧品の意味…続き
では、なぜ死んだ細胞ともいえる角質層に基礎化粧品を塗るのでしょうか。
①肌本来の働きを促す
肌表面、つまり角質層が乾燥しているとその役割である新陳代謝やバリア機能が正常に働かなくなってしまいます。
②肌の見た目を左右するポイント、「キメ」を整える効果がある
角質層の凹凸が小さく揃っているとキメが整い、美しい肌に見えます。
乾燥してしまうと凹凸の大きさが揃わなくなり、キメも荒く見えてしまいます。
またコラーゲンを塗る意味についても良くご質問を受けます。
確かに角質層に塗っても、皮膚内でコラーゲンが存在する真皮層には届きませんが、コラーゲンには水分を保持、蓄える作用がありますので、角質層から水分が過度に蒸発するのを防ぐことができます。
結果的に健全な新陳代謝を助けたり、肌全体の健康を高めたりすることが期待できます。
コラーゲンの他にも基礎化粧品の成分には様々なものがあり、説明を聞くとすべてが「良さそう」に思えて悩みますよね。
ですが、肌本来の役割を理解すると、今の自分自身に必要な物は何か、を見極めるヒントになります。
ぜひご自身の肌に合ったものを選ぶようにしてみて下さい。
角質層と美容鍼
角質層を含む表皮層への美容鍼の影響は
①細胞間脂質であるセラミドを増やしてバリア機能を高める
②年齢に応じた新陳代謝を整える
③キメを整える
などがあります。
具体的には
・外的刺激(乾燥、摩擦などの刺激)に左右されにくく、肌トラブルが起きにくくなる
・吹き出物やニキビなどができにくく、治りやすくなる
・くすみが改善され、トーンが明るくなる
・基礎化粧品が届きやすくなる
・化粧ノリがよくなる
など、見た目共に健康的な肌状態へと導くことが期待できます。
もちろん、美容鍼は表皮層よりもさらに下、真皮層、皮下組織まで届きますので、肌全体への影響としてはコラーゲンの生成を促進したり、皮膚を引き上げたりという面もあります。
キレイで健康的なお肌にしたいという美肌育成こそ美容鍼がもっとも得意とするとものです。
ぜひご相談ください。