
みなさんは「舌」をじっくり見たことがありますか?
東洋医学には四診法といい、患者さんの状態を把握するために行う4つ基本的な診察法があります。
その4つは、望診・聞診・問診・切診からなり、望診とは患者さんの体格や姿勢、顔色、皮膚のつや、舌、髪や爪など目で見て情報を得ることを言います。
その中でも、舌の色や形を診る「舌診」という診察法があります。
舌には臓腑との関連があり、舌先は心・肺、舌の縁は肝・胆、舌の中央は脾・胃、舌の根本は腎の状態を反映し、各臓腑の変化を観察します。
実際に舌を見るときに注目するポイントは5つです。
①舌の色(淡い・赤い・紫っぽいなど)
②舌の形(厚みがある・痩せている・歯型があるなど)
③舌の動き(硬い・力がない・震えている・片側に偏り歪むなど)
④舌の裏面にある舌下静脈(赤い・紫っぽい・膨らんでいる)
⑤苔の状態(白い・黄色い・厚い・べたついているなど)
あなたはどのタイプ?
ここでは代表的なタイプを5つご紹介します。ご自身の舌と照らし合わせながらチェックしてみてくださいね。
① 舌が白っぽく、全体的にふくらんでいて、縁にギザギザの歯型がある
気虚タイプ:エネルギー不足の状態
•症状
✔︎ 疲れやすい
✔︎ 朝スッキリ起きられない
✔︎ 冷え性・むくみやすい
•美容での影響
くすみ・たるみ・目の下のクマが出やすい
② 舌の先だけが赤く、全体がやや乾いて苔が少ない
心火タイプ:ストレスや熱がこもった状態
•症状
✔︎ イライラしやすい
✔︎ 寝つきが悪い、眠りが浅い
✔︎ 顔がほてる・のぼせる
•美容での影響
赤みのあるニキビや吹き出物、乾燥によるかゆみ、感情の起伏によるホルモンバランスの乱れなど
③ 舌全体に黄色く厚い苔があり、ネバつき感がある
湿熱タイプ:体内に熱と余分な水分がこもっている状態
•症状
✔︎ 胃もたれ・食欲不振
✔︎ お腹が張る
✔︎ ベタっとした汗をかく
•美容での影響
皮脂トラブル、ニキビ、毛穴の開きなど。「なんとなく顔がベタつく」と感じる方は要チェック。
④ 舌の色が赤黒く、舌の裏の静脈が浮き出ている
瘀血タイプ:血流が滞っている状態
•症状
✔︎ 肩こり、頭痛
✔︎ 生理痛、生理不順
✔︎ くすみや目の下のクマ
•美容面での影響
血行不良による顔色の悪さ、くすみ、肌の乾燥やたるみ、むくみやすい
⑤ 舌が細くて赤く、苔がほとんどない
陰虚タイプ:潤い不足で乾燥しやすい状態
•症状
✔︎ のどや目が乾く
✔︎ 寝汗をかく
✔︎ 手足がほてる
•美容での影響
乾燥肌、カサつき、小じわ、頬のコケなど。「なんとなく老けて見える」と感じる時に多いタイプ。
まとめ
いかがでしたか?
意外と舌だけの情報でも、合っているかもと思うのではないでしょうか。
舌は身体の内部にありながら外から簡単にみることのできる部位なので、舌診は体内の状態を知る手がかりとしてとても重要とされている診察法です。
セルフチェックとして毎朝鏡をみて、今日の体調を自分で知っていると異常に早く気付けたりします。
「症状が出ていないから大丈夫」、「時間がたてば治るかも」とは思わずに早めにケアをしましょう。
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